村上春树-《村上さんのところ》

翻译 | 《村上さんのところ – 烦恼的教师第二年》

2017年3月29日

質問:

教員になって2年目です。村上さんは教育って何だと思いますか。子供と毎日接してますが、僕にはさっぱり分かりません。

先輩教員に聞くと「持っている力を伸ばす」とか「心を育てる」とか、それっぽいけど、どこか胡散臭い言葉が返ってきます。村上さんはどう思いますか?

这是成为教师的第二年。村上先生对教育有什么看法吗。虽然每天都与孩子接触,但是我一点也不理解。

向前辈教师讨教就会说「延展拥有的力量」或者「培育内心」之类的,虽然是那个样子,但总觉得有值得怀疑的地方。村上先生是怎么想的?

回答:

僕は最近の教育現場のことって、まったくしりませんので、その質問にはうまく答えられそうにありません。僕の子供時代とはずいぶん状況が違っているでしょうね。

ただ小説家としてひとこといわせていただけるなら、いろんな読者が僕の本のいろんな断片を切り取って、大事に覚えていてくださっています。その多くは、僕が書いたことさえ覚えていないことだったりします。僕が言いたいのは、子供たちは先生のことを良く見ているし、その言動を自分たちなりに切り取って覚えていくであろうということです。教育というのは、あなたが子供たちに与えるだけではなく、あなたがあなた自身に与えるものでもあります。責任は大きいですよ。僕が小説を書くのと同じように、あなたもあなた自身を作っていかなくてはならない。どこから切り取られてもいいような先生になってください。

我对最近的教育现场,因为完全不清楚,所以不能很好地回答这个问题。我的孩子时代与这有相当大的情况上的不同。

只是如果让我作为小说家说一句话的话,那就是很多读者会摘取我的书的很多片段,爱惜地记住。那里面的很多,是连我自己都不记得曾经写过的东西。我想说的是,孩子们能很好地看着老师,把那言语行动以自己的方式摘取并且记住。说起教育,不仅仅只是你给予孩子东西,你也会给予自己东西。是重要的责任哦。与我写小说是一样的, 你也必须创造你自己才行。请成为无论从那里摘取都没问题的老师吧。