村上春树-《村上さんのところ》

翻译 | 《村上さんのところ – 故事的机能》

2017年2月1日

119)人はなぜ物語を欲するのか?

人为什么渴望故事?

質問:

私には5歳になる息子がいますが、これが毎日毎日絵本を読んでくれとせがんできます。

そこでフト思ったのですが、子供だけでなく大人老人も含め、人はなぜ物語を読みたがるのでしょうか。

小説や絵本のみならず、テレビドラマ、映画、マンガ、アニメ、演劇などなど、世の中は物語にあふれています。人はなぜこんなにも物語を欲するのか。

疑似体験がしたいのか?共感したいのか?考えると不思議です。

村上さんはどうしてだと思いますか?

我有一位5岁的儿子,每天都被缠磨着要给他读绘本。

突然想了一下,不仅仅是孩子包括大人老人,人为什么都想读故事呢。

小说或绘本,此外,电视节目、电影,漫画,动漫,戏剧等等,世间充满了故事。人为什么如此渴望故事呢。

是为了疑似体验吗?想要共感吗?想想的话都觉得不可思议。

村上先生是怎么想的呢?

回答:

僕らは何かに属していないと、うまく生きていくことができません。僕らはもちろん家族に属し、社会に属し、今という時代に属しているわけなんですが、それだけでは足りません。その「属し方」が大事なのです。その属し方を納得するために、物語が必要になってきます。物語は僕らがどのうようにしてそのようなものに属しているか、なぜ属さなくてはいけないかということを、意識下でありありと疑似体験させます。そして他者との共感という作用を通して、結合部分の軋轢を緩和します。そのようにして、僕らは自分の今あるポジションに納得していけるわけです(あるいは納得できない人は納得できるポジションに向けて進んでいきます)。それが物語りの持つ大事な機能のひとつであると、僕は基本的に考えています。もちろん物語にはそれがかりではなく、ほんかにもいくつかの大事な機能がありますが、とりあえず。

我们不属于些什么的话,就不能很好地生存。我们当然是属于家族的,属于社会的,属于现在这个时代的,但是仅有这些是不足够的。这个「所属方」是重要的。为了领会这个所属方,故事就变得有必要。故事让我们要如何去属于那个东西,或者为什么不得不属于那个东西,而在意识之下活灵活现地疑似体验。而且通过与他人共感的作用,缓和结合部分的冲突。如此一来,我们理解自己现在所处的位置(或者说无法领会的人向着能领会的位置迈进)。我基本上认为,这是故事持有的一个重要的机能。当然故事不仅仅只是这个,还有其他几个重要的机能,暂且是这个。