村上春树-《村上さんのところ》

翻译 | 《村上さんのところ – 负面情绪无法消退的时候》

2017年5月31日

負感情を消せないときには

负面情绪无法消退的时候

質問:

一年前に、これまで信頼していた人からひどい形で裏切られる、というようなことがありました。散々泣いて、苦しんで、周りに支えられ何とか乗り越えることはできましたが、自分の心の中にある相手への「負の感情」を、一年たったいまでもなかなか消すことができません。日々の生活で、ふとその一件を思い出すことがあるのですが、そのたびに辛い気持ちが思いされ、相手を憎む?恨む?

ような感情が蘇ってきます。一年たってもその一件を根に持っていることを「強烈な出来事だったのだから仕方ない」と思う反面、「我ながらしつこいな、人を嫌いだと思い続けるのって良くないよな」とも思います。

村上さんは、人間関係での辛い経験は、どのように克服してきましか?別の方の質問で、村上さんは「苦手な人はいるけど嫌いな人はいない」みたいなことをおっしゃっていましたし、そんな経験ないのかもしれませんが。。。やはり時間が解決するのを待つしかないのでしょうか?

一年前,我被一直以来信赖有加的人以残忍的方式背叛。彻底痛哭,难受不已,虽然得益于周围的帮忙而勉强度过难关,但是自己内心对那个人的「负面情绪」,即便已经过去一年也无法消退。在日常生活里,也会偶然想起这件事情,每到这种时候就心情难受,这是对对方的憎吗?恨吗?

这种感情复苏了。一年以来想着这件事情的根源是「正因为有强烈的后果所以没有办法」的反面,也会想「我继续想着去讨厌纠缠不休的人也是不好的。」

村上先生对于人际关系里的难受体验,是怎么克服的?换个问题,村上先生有类似「虽然有不擅长交往的人但没有讨厌的人」这种事,虽然可能没有这种经验……果然只有时间才能解决吗?

回答:

長い人生ですから、誰かに対して「負の感情」を持ってしまうことは僕にもあります。おおむね平和主義者ですから「会ったらぶん殴りやる」みたいなことは決して思いませんが、「できればもう二度と顔を会わせたくない」「顔を会わせても話はしたくない」と強く思う相手は何人かいます。僕はまず表だって喧嘩ってしないんですが、いったん感情がぷつんと切れてしまうと(たとえば深くがっかりしたりすると)、もう二度と元に戻らないという傾向があります。

どうしても忘れられないくらい嫌な、つらい思いをなさったのなら、ずっとそのことを覚えていればいいと僕は思いますよ。何も無理して忘れることはありません。僕はときどき過去の「嫌なこと」をしっかり思い出しています。そしてその「嫌なこと」を自分のモチベーションというか、何かの燃料みたいに利用することもあります。ポジティブな感情であれ、ネガティブな感情であれ、それはあなた自身の持ち物です。何だって自分のためにうまく役立てればいいんです。有効利用すればいいんです。と僕は思いますが。

漫漫人生,我也会对某人产生「负面情绪」。大体上我是和平主义者,所以绝对不会想着类似「见面就殴打」的事情,不过也有几个会强烈认为「尽量不想再见到第二面」「即便见面也不想说话」的人。首先表面上我是不吵架的,不过一旦感情突然断裂之后(譬如我深感失望的时候),就会有不再回到从前的倾向。若是想摒弃那种无论如何都无法忘记讨厌,难受的想法, 我觉得若能一直记住它就足够了。

没有事情能理所当然地忘记。我偶尔会认真地回忆过去的「讨厌的事情」。然后把这种「讨厌的事情」利用成自己的动力,或者某种燃料之类的东西。无论是正面情感,还是负面情感,都是你自身携带的东西。若是能给自身起到作用就好了。若能有效利用就足够了,我是这样认为的。