村上春树-《村上さんのところ》

翻译 | 《村上さんのところ》- 对校正者细致的「吐槽」

2017年6月29日

校正者の細かい「つっこみ」をどう思う?
对校正者细致的「吐槽」是怎么想的?

質問:

村上さん、こんにちは。出版社の仕事をしています。私の担当していいる文芸誌では単純誤字脱字や事実関係の誤認を指摘する以外にも、「この人物は右利きのはずですが、左利きでサインをしています」とか、「携帯電話が出てきますが、この地代にはまだ発売されていないはずです」とか、内容についての細かい「つっこみ」を入れることも校正の仕事のひとつとされています。小説家から見て、そういう「つっこみ」ってどうなんでしょうか。「ちつ、いちいちうるっせーな」と思われたりしないか、いつも心配です。

村上先生,您好。我在从事出版社的工作。在我担当的文艺杂志里,除了指出单纯错误的字缺少的字或者事实关系的误认以外,「这个人物本应是用右手的,可是他用左手签名」或者,「虽然手提电话已经出现了,可是在这个地方应该还没发售的」,关于内容的细致的「吐槽」也是校正工作的一部分。以小说家的角度来看,这种「吐槽」是怎样的呢?「切,斤斤计较烦死了」,会这样想吗,我挺担心的。

回答:

うるさいなんて思ったことはありませんよ。そういうのはとても大事な指摘です。僕はいつも校正の人に感謝しています。
どんどん指摘してください。本というのはいったん世の中に出てしまうと、なかなか訂正がききません。その前にしっかりとネジをし締めるのは大事なことです。新潮社の校閲はとくにしっかりしていて、ゲラが真っ黒になって戻ってきます。ありがたいことですね。
ところで、質問文の中にある「この地代には」じゃなくて「この時代には」の間違いですよね。校正者の間違いを指摘するのは作家にとって無情の。。。じゃなくて無上の喜びです。

不会觉得麻烦哦。这是非常重要的指出。我总是感谢校正的人。

请接连不断地指出。书这种东西一旦出现在世面,就不能很好地修改。在这之前扎实地钉紧螺丝是非常重要的。新潮社的校阅总是认真对待,校样都是变成一片黑归还回来。这是值得高兴的事情。

但是,问题里面出现的不是「在这个地代里」而是「在这个时代里」的错误。指出校正者的错误对作家来说不是无情的……而是无上的欢喜。